Pinorsoのボタンホールは手作業(ハンドメイド)で行います。
近年、ボタンホールはマシンメイド化が進み、ミシンでの穴かがりも綺麗なものが増えました。ミシンの場合、穴一つに3秒くらいで出来ます。一方、手穴かがりは、1つ20分くらいでしょうか。
では、なぜハンドメイドでするのでしょうか?
私が思うに、『仕上がりの柔らかさ、生地との馴染みよさ』のためです。
まず、使う手穴糸はナポリの資材屋から仕入れています。日本製の穴糸と比べ細く、撚りが甘いです。柔らかく上がります。
また、作業工程としては、①ボタンホールをあける部分を囲み縫う。②そこにノミで穴をあけ端をかがり縫い。そして、③絹穴糸で針を輪にした糸の中にくぐらせ、一針一針絡めていきます。
『引く時の方向や力加減』にコツがあり、生地の厚み、柔らかさによって変えていきます。
その手間が、(生地の動きを邪魔しない)柔らかく馴染みの良い手穴を生むかと思います。
柔らかなPinorsoのスーツ作りにマッチしています。
Pinorso 向井