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Pinorso

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M氏のナポリ冒険記シリーズ⑧~危ない目に遭った日~

Ciao!ナポリというとイタリアいち、治安が悪いとイタリア国内からも言われています。個人的にはほかの街にはあまり行ったことはありませんが、頷けるところがあります。ナポリ滞在時に危ない目には何度か逢いましたが、これはある夏の日のことでした。

ナポリで中心地で一番太く、交通量が多いCorso Umberto(ウンベルト大通り)は中央駅から中心地方向に走っています。この通りの裏に住んでいたため、毎日本当にここをよく歩いたことを覚えています。

Corso Umberto(ウンベルト大通り)

ある日の日曜日の夜、友人たちといわゆる旧中心地(スパッカナポリや細い坂道が多い)にて瓶ビールで乾杯していました。次の日は朝が早いので夜0時程にウンベルト通りを歩いて帰っていました。

すると、ふたりの若めの男性二人が車の陰から声をかけてきました。

「兄ちゃん、ライター持ってる?」

普段はこのように話しかけられても真っすぐ前を見て目的地に歩くよう心掛けていたのですが、この時ばかりは楽しい夜を過ごしたのでつい優しい対応をしてしまいました(笑)

ライターを渡すと、なにやら雑談をしてきて、色々な質問をしてきます。たわいもない話をしていると「学びにナポリに来てんだね~。ちょっとGive me money」となぜか英語交じりで言ってきました。豹変した態度となぜ英語なのかなど色々な情報で頭は一瞬停止。しかしすぐに気を取り戻して、お金もってないわ~と返事すると同時に、反射的にその二人から後ろに下がって距離を取っていました。すると「ごめんごめん!やっぱ今のなしで!だからもう一回こっちに近寄ってきて」と手招きするではありませんか。隣の男性が背中でなにやら危なそうなものを隠し持っていたのが見えた気がするので、さすがの私でも罠に違いないと思い、断りました。そうこうごねていると、片割れが「もういい。行かせてやれよ」と言い、解放されたので、そのまま10m後ろにあるよくお世話になっていたbar(バール:カフェのようなところ)に入り、バリスタのおばちゃんは驚いた表情で「どうしたの珍しいねこんな時間に来るなんて」と迎えてくれました。状況を説明すると、心強いおばちゃんは私が見に行くから待ってな、カモミールティーでも飲んでリラックスしなさいと、カモミールティーを置いて外に出ていき、男性二人を確認して帰ってきました。

barの名物おばあさん。たまにケーキやワインを奢ってくれた

「大丈夫、あいつらはパルケッジャトーレだから。」パルケッジャトーレとは路上駐車で混みあっているナポリで、個人的にお金をもらい、駐車スペースを予約占拠しておくことをする人のことです。どうやらその日の稼ぎは少なかったらしく、通行人の自分に声をかけたのだろうとのことでした。

この話を次の日サルトリアのみんなにすると、信号待ちで銃を突きつけられてKawsakiのバイク取られた等々、様々なエピソードを各々が話を咲かせ、賑やかな月曜の朝となりました。