我々は、英製『John James 6』の縫い針を使っています。
日本の針と比べ、柔らかく長いのが特徴で、ステッチから裏地のまつり、といった、すべてのハンドステッチ工程に使用します。
針の号数が6号と一見、太いと思われがちですがその分、針の全長が長くなり、針を長く持つことができ、針をコネずに針を真っすぐ刺すことができます。
針をコネると表現しましたが、コネてステッチをすると生地にストレスが加わり、仕上がりが固くなりがちに思います。わかりやすい部分は身頃の前端(フロントライン)ではないでしょうか?
この説明が難しいですが、イメージとしては生地の経糸と横糸の糸と糸の間に、針がスッと、ストレスなく「入るとこに刺す」イメージです。自分でも驚くほど仕上がりが柔らかく感じます。
綺麗にステッチ・まつることは大事なことですが、それ以前に柔らかく作ることがもっと大事なのではないかと思います。
Pinorso 向井